作品

アルストロメリア赤穂渚編ー12

眠い。玲香は欠伸をかみ殺す。しかし、睡魔への抵抗むなしく、呆気なく机に突っ伏した。宣言通り、朝六時辺りまで渚と喋り通していたため、深夜に起きた後はまったく眠っていない。食卓では勘の良い氷織が物言いたげにこちらを見てきていたが、何とか誤魔化し…

小説「アルストロメリアー赤穂渚編」+1

「011.悪夢」玲香の優しさというか、お人好し具合がわかるようなお話になりました。二人の関係性はとても好きなので、じっくり育ませていきたい。それより結構ホラー感出来たかな?笑 出てるといいな。

アルストロメリア赤穂渚編ー11

そろり。気配を殺し、慎重に廊下を歩く。家の中はすっかり闇に飲み込まれており、何処に何があるか薄らわかる程度にしか見えない。物にぶつかって音を立ててしまわぬよう壁伝いに進んでいくと、ぼんやりとしたオレンジ色の灯が漏れ出ている部屋を見つけた。逸…

アルストロメリア赤穂渚編ー10

雨が地面を叩く音は、降り始めた時より強くなっている。そこそこ時間も遅いので、当然だが外も薄暗い。今は本格的に夏に入る前の時期で、段々と日は長くなってきているものの、太陽が雲で覆われてしまえば当然だった。玲香は窓の外に向けていた頭を渚の方へ戻…

アルストロメリア赤穂渚編ー9

茜に事情を話してから数日経った。夏休みを目前に控えているというのに、未だに潮音と話すことは出来ていない。一ヶ月程度ある夏休みに入る前に、渚の状況を把握して、何かしらの対策を打ちたいところではあるのだが、どうにかできないだろうか。玲香は自身を…

アルストロメリア赤穂渚編ー8

「そ、そういえば、赤穂くんの弟さんは玲香に何を頼んだの? 玲香の話を聞いて、赤穂くんに良くないことが起こってるっていうのは、何となくわかってるけど」玲香は逡巡した。『弟に頼まれた』とは言ったものの、実のところ頼まれたわけではなく、潮音の様子…

小説「アルストロメリアー赤穂渚編」+1

「007.供給過多です」茜さんが出るとやはりギャグに寄りますね。こういうシーンも必要だよね!!こういうシーンはすらすら書ける。まさかギャグに適性が……!?笑

アルストロメリア赤穂渚編ー7

翌日の放課後。玲香と茜は高校から5分程度離れた場所にあるファミレスへと立ち寄った。四人掛けの席に案内され、店員から渡されたメニューを眺めながら茜が口を開く。「今日、昨日より元気そうだったね」誰が、とは言わないが、それが渚のことであるのは明白…