「中世ヨーロッパ=暗黒時代」は誤り?何故「暗黒時代」と呼ばれるのか

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「暗黒時代」って聞いたことある?

 
 

えーと、く、黒歴史的な……?

 
 

うーん。まったく違うとは言えない!
「暗黒時代」は、5~14世紀あるいは15世紀までの「中世ヨーロッパ」のことだよ

 
 

へえ~。なんで「暗黒時代」なんだろう?
混沌としてたのかな。

 
 

それも間違いではないね!
今回は、「なぜ中世のヨーロッパが【暗黒時代】と呼ばれているのか」など、中世ヨーロッパの時代背景を解説するよ!

 

 

1.「暗黒時代」とは

(1)「暗黒時代」と呼ばれる「中世ヨーロッパ」

西ヨーロッパにおける「中世」は、「暗黒時代」と呼ばれた時代です。

多くの人は、中世ヨーロッパと聞くと、この「暗黒時代」という言葉が浮かぶのではないでしょうか。不潔な環境や、魔女狩り、女性蔑視、宗教戦争、貧困層の悲惨な生活など……。

しかし、それらは中世よりも、寧ろ「近世」の方が激しいものでした。そのため、不潔や魔女狩りといったイメージによる「中世ヨーロッパ=暗黒時代」は、誤りと言えます。

では、何故「中世ヨーロッパ」は「暗黒時代」と呼ばれるのでしょうか?

 

(2)「暗黒時代」と呼ばれる理由

中世を「暗黒時代」と呼び始めたのは、ルネサンス期の人々です。

ルネサンス」とは、14~16世紀に展開された、古代ギリシア・ローマの文化を復興するための運動のことです。また、この運動が起きた時代を「ルネサンス期」と呼びます(「近世」に区分される)。

ルネサンス期の人々は、
「ローマ帝国こそ『光の時代』であり、光が失われた後、今再び光が訪れた」
と考えていました。

そして、ローマ帝国が栄華を誇った時代とルネサンス期の間の時代……つまり、中世を「暗黒時代」と呼んだのです。

また、中世ヨーロッパの史料には、信頼できるものが少なかったことも要因の一つです。そして、ルネサンス期は、時代とともに文化や生活が右肩上がりに発展していきました。

そのため、「中世は近世より劣っている」と考えました。不潔な生活や魔女狩り、宗教戦争など、近世での汚点は、中世ではもっと激しかっただろう、と考えたのです。

 

2.実際の「中世」はどんな時代か?

西ヨーロッパにおける「中世」は、ローマ帝国の崩壊やゲルマン民族の大移動など、混乱と争いの中から、人々が再び立ち上がる時代です。

古代に築かれた文化や知恵が、異民族の流入により一緒に入ってきた知識と結びつき、新たな秩序や発展をもたらしました。

「中世」は、大きく「初期」「盛期」「後期」の3期に区分されます。後述では、それぞれの時期について、簡単に説明します。

 

(1)初期(5~10世紀)

ローマ帝国の崩壊や、ゲルマン民族の大移動により、混乱と争いに包まれた時代です。

絶え間ない不安に苛まれた人々は、来世へと希望を見出すキリスト教に救いを求めました。ゲルマン系の新たな支配者はそれにつけ込み、民衆支配のため聖職者を保護するようになります。

そして、民衆の教化が進み、キリスト教を中心とした社会が構築されたのです。

 

(2)盛期(11~13世紀)

「封建制度」が築かれた時期です。

「封建制度」は、主君は家臣に封土(領地)を与え保護し、家臣は軍役や奉仕を通じて主君に報いる……という制度です。

西ヨーロッパには、多くの小さな勢力が存在していました。

各地の領主や、多くの土地を所有していた聖職者は、より大きな戦力を得るため、自分たちよりも小さな勢力を臣下として取り込んでいきます。このとき、弱小な勢力が所有していた領地を「恩給地」として与え保証することで、軍役や奉仕の約束をさせたのです。

こうして、多くの小さな勢力から、少数の大きな勢力に変化し、西ヨーロッパは一時の安定を得ることになりました。

 

(3)後期(13世紀後半~14世紀あるいは15世紀)

ルネサンスへと繋がる革新の時代です。後期では、主に次のことが起こりました。

・時代の中心であった協会の腐敗による、反協会的傾向
・王の権力拡大による、中央集権化
貿易による商人の台頭
ペストや飢餓の蔓延による人口の激減

これにより、停滞していた時代は終焉に向かい、新たな時代に繋がっていきます。

 

3.まとめ

 

どうだった?
中世における「暗黒時代」って、結構誤解されそうだよね。

 

 

「暗黒」っていう時点でかなりネガティブなイメージあるしね……。

 

 

「情報が少なく、不確かなもの」という意味では、中世は「暗黒時代」と呼ぶべきだろう、という人もあるみたい。
さて、これまでの内容をまとめてみよう!

 

 

「暗黒時代」について
中世を「暗黒時代」と呼んだのは、ルネサンス期(近世)の人々
・実は、不潔や魔女狩りなどは、中世よりも近世の方が激しかった

 

実際の中世ヨーロッパについて
・西ヨーロッパにおける中世は、「初期」「盛期」「後期」に区分される
・「初期」→混乱と争いに包まれた時代
・「盛期」→「封建制度」の確立
・「後期」→協会の腐敗、ペストや飢餓の蔓延などによる時代の終焉

 

 

こうして見ると、「中世=暗黒時代」も間違いではない気もするな

 

 

うん。だけど、私たちがイメージしている「不潔な環境」や「魔女狩り」といったものは、寧ろ「近世」の方が激しかったから、そのイメージによる「暗黒時代」は誤り……ということだね

 

 

うーん。歴史って奥が深い……

 

 

知れば知るほど面白いし、創作の世界観構築にも役立つから、これからも一緒に学んでいこう!

 

 

ではでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

 

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