カテゴリー: 歴史、神話、言葉の意味

太陽の花・デイジーの花言葉と神話とは

デイジーはどんな花?

デイジーは、西ヨーロッパ原産のキク科ヒナギク属の多年草です。

陽の光を浴びると花を開き、曇りや陽の出ない夜には花を閉じることから、「day’s eye(日の目)」……つまり「太陽」と呼ばれています。

日本では「ヒナギク」と呼ばれます。明治時代初期に渡来し、小さく可愛らしいキクの仲間であることが由来です。
また、冬から春にかけて花を咲かせるため、その期間が長いことから「延命菊(エンメイギク)」「長命菊(チョウメイギク)」という別名もあります。

デイジーの色は、白、赤、ピンク、紫など様々です。

 

◎デイジーの花言葉や誕生花

デイジーは、冬から春に咲くことから、1~5月の終わりぐらいまでの誕生花になっています。ここでは、色ごとの花言葉と誕生花をご紹介します。

 

デイジー全般

花言葉・・・「明朗」「希望」「乙女の無邪気」「美人」
誕生花・・・2月15日、3月6日

 

花言葉・・・「無邪気」「自然の喜び」
誕生花・・・1月4日

 

花言葉・・・「元気」「健やかな」
誕生花・・・1月27日

 

花言葉・・・「ありのまま」

 

花言葉・・・「幸福」「恵まれている」

 

花言葉・・・「無意識」

 

ピンク

花言葉・・・「希望」

 

◎デイジーにまつわる神話

ローマ神話に、クピドという恋の神様がいます。

ある日、クピドは他者の恋愛成就に追われる日々に嫌気が差してしまいます。母親である美の女神・ウェヌスは、そんな彼の様子を見て、クピド自身にも恋愛の楽しみを知ってもらおうと考えました。

ウェヌスは、クピドを地上に降ろします。「あなた自身も素敵な恋をしてみなさい」

一時的であれど、仕事から解放されたクピドは、地上のあちこちを回ります。しかし、いくら探しても、ピンとくる女性や妖精は見つかりません。

「これぞという人も居ないし、そろそろ諦めて天上へ帰ろう」

クピドが天上へ戻ろうとしたそのとき、彼はプシュケーという女性を見つけ、一目で心を奪われました。彼女は、美の女神ウェヌスに劣らぬ美しさを持っていました。

プシュケーという女性もまた、クピドに一目惚れをしていました。二人はともに生活するようになります。

しかし、やがてクピドは人間の生活に息苦しさを感じるように。そして、天上に帰ろうと決意しました。

天上に帰る際、クピドはプシュケーを愛した証として、彼女と過ごした地に星をひとつおろしてもらいました。すると、その星は辺り一面に広がり、やがてデイジーに変わったのでした。

 

まとめ

いかがでしたか?
デイジーの全般、色別の花言葉は次の通りです。

<デイジーの花言葉>
全般  ・・・「明朗」「希望」「乙女の無邪気」「美人」
白   ・・・「無邪気」「自然の喜び」
紫   ・・・「元気」「健やかな」
黄   ・・・「ありのまま」
青   ・・・「幸福」「恵まれている」
赤   ・・・「無意識」
ピンク ・・・「希望」

 

そして、デイジーにまつわる神話は、ローマ神話・恋の神クピドと人間のプシュケーのお話でした。地上におろした星が大地に広がり、やがてデイジーに変わる光景は、とても美しかったことでしょう。

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

魔術書と魔導書の違いって何だろう?

 

「魔術書」と「魔導書」は何を指すか

「魔術書」と「魔導書」。

とっても似ている2つの言葉ですが、この違いはご存知ですか?
文化による言葉の差異でしょうか?

……実は「魔導書」は、「魔術書」の一種です。

「魔術書」は、魔術について書かれた書物すべての呼称。

「魔導書」は、自分の望みを叶えるために天使や悪魔などを召喚する方法が書かれている書物を指します。「グリモワール」ともいいます。フランス語で「魔術の書物」という意味です。

では、今回は「魔導書」について、さらに詳しく触れてみます。

 

 

「魔導書」ってどんなもの?

上述した通り、「魔導書」には、天使や悪魔などの霊を召喚する方法が書かれています。

天使や悪魔を召喚するのは、自分の望みを叶えるためです。望みの内容は様々あり、健康や身を守るためであったり、富を手に入れたり、異性を手に入れるといったものも存在しました。
(後半は望みというより「欲望」という言葉の方が合いそう。笑)

また、神からの御言葉を授かるために魔術を使用する時代もありました。

しかし、せっかく霊を召喚しても自分の言うことを聞いてくれなかったら意味がありません。

そこで、「魔導書」には、霊を召喚したあと、その霊を操る必要な手順まで詳細に書かれています。具体的には、霊を操るのに必要な呪文の数々、魔法円、魔法杖の作り方などです。

 

 

「魔導書」はいつから存在するのか

ヨーロッパでは、古い時代から数々の「魔導書」が存在していたようです。

例えば、『ソロモン王の鍵』『ソロモン王の小さな鍵(レメゲトン)』など。ソロモン王という言葉は、耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか。

『ソロモン王の鍵』や『ソロモン王の小さな鍵』は中世末期に書かれた魔導書ですが、それよりも前の時代……つまり古代から魔導書は存在しました。

魔導書の起源は、古代バビロニアの粘土板にあると見られています。ただ、紙に記載されたものではないので「魔導書」とは言い難いですね。笑

 

 

まとめ

いかがでしたか?

一見似ている言葉でも、何を指しているかは違っていて面白いですよね!
下記、今回のまとめです(^^*)

 

「魔術書」は、魔術について書かれた書物すべてを指す

「魔導書」は、自分の望みのために天使や悪魔などを召喚して操る方法が書かれている書物
「魔導書」で叶える望みは、健康や守護、富、異性を手に入れる等さまざま
・「魔導書」は、古い時代から数多く存在した。代表的なものは『ソロモン王の鍵』や『ソロモン王の小さな鍵(レメゲトン)』

 

ちなみに、『ソロモン王の鍵』など、現代でも読める魔導書もありますので、興味があればぜひ読んでみてくださいね!

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

中世ヨーロッパを襲った恐ろしい病気「ペスト」とは

中世ヨーロッパは、衛生、医療が現在ほど発達していませんでした。そのため、たびたび疫病が流行してしまいます。

その中でも、「大いなる死」や「黒死病」と呼ばれ恐れられたのが「ペスト」という病気です。

 

ペストとは

ペストは、ペスト菌による感染症です。肌が黒くなり亡くなることから「黒死病」と呼ばれました。

中世ヨーロッパでは、肺ペストと腺ペストの感染が見られ、特に腺ペストが「黒死病」の正体であると言われています。

現在では、ペストは空気感染、またネズミやネズミについてノミやダニを媒介して感染することがわかっています。しかし、中世の人々にとっては、正体不明の「未知の病」

この「黒死病」によって、14世紀ヨーロッパの死者は、約2500万人となりました。
あまりにも多い死者に、協会では全員を正規の埋葬ができない状態でした。

 

ペストへの恐怖で生み出された芸術や宗教的な流行とは

中世ヨーロッパの人々にとって未知の病であったペスト。人々は原因がわからない恐怖の病を、神からの罰だと考えるようになりました。

 

骸骨と生者が踊る「死の舞踏」

 

ペストが流行っていた頃、協会や墓地に「死の舞踏(ダンス=マカブル)」と呼ばれる壁画が描かれるようになりました。

「死の舞踏」の起源は諸説ありますが、ペストが起源とする説がもっとも有力です。

「死の舞踏」には、骸骨やミイラなどの死を擬人化した者が行列をつくり、踊りながら墓場まで行く姿が描かれています。死者には様々な身分の者がおり、ローマ教皇や国王、王女、聖職者や騎士、そして商人や農民、子どもまでいます。

死は、身分や立場などは関係なく平等にやってくる。

ペストの流行により死と真剣に向き合った結果、生まれた作品なのでしょう。

 

罪を悔い改めるむち打ち行者

ペストを「神罰による災厄」であると考えたヨーロッパでは、自身の罪を悔い改めるため、裸になって自らをむち打つ「むち打ち行者」が流行しました。

「むち打ち行者」は、本来規則違反などの罰則でしたが、神に許しを乞い救いを求め、自らにむちを打ちながら街を歩く人々が多く見られました。

しかし、自らを傷つける行為は、疫病の蔓延に拍車をかける結果となります。

 

ペスト流行の原因とは

中世ヨーロッパでのペスト大流行の原因は、モンゴル軍の大移動と言われています。

当時のモンゴルは、ポーランドをはじめ、破竹の勢いでユーラシア大陸を横断しました。また、中東から中央アジア南部にかけて建国するなど、勢力を拡げました。

このモンゴル軍による東西の移動や、モンゴル支配下におけるユーラシア大陸東西の交易が盛んになったことが、ペスト流行の背景だと考えられています。

交易でヨーロッパに運ばれた毛皮についたノミが、ペスト菌を媒介したのです。

 

まとめ

いかがでしたか?

現在は医療が進み、未知の病ではなくなっていますが、当時の人々にとっては治す手立てのない、酷く恐ろしい病であったことでしょう。

 

<まとめ>
・ペストはペスト菌による感染症で、「大いなる死」や「黒死病」と呼ばれた。
・芸術面では、死を擬人化した「死の舞踏」が流行
・宗教面では、自らの罪を悔い改める「むち打ち行者」が流行
・ペスト流行の原因は、モンゴル軍の大移動

 

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

クロユリの花言葉は日本の伝説から生まれた!

こんにちは。
【小説×歌】を中心に活動している創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

 

皆さんは、クロユリ(黒百合)の花言葉をご存じですか?
その花の色から、怖い意味の花言葉を連想するかもしれませんね。

実は、クロユリの花言葉には、相反する2つの意味があります。そして、その花言葉は、それぞれ日本の地で生まれました。

今回は、クロユリの花言葉とその由来となった伝説をご紹介します!

クロユリ(黒百合)とは?

▼クロユリとユリは違う種類

クロユリは、ユリと同じ種類と思われがちですが、実は異なる種類の花です。

ユリは、ユリ科ユリ属。対して、
クロユリは、ユリ科バイモ属。

単なる色違い、というわけではないんですね!

 

▼クロユリはかなり臭い!

クロユリは、とっても臭い匂いがします。英語では酷い別名が付けられているほど。

「汚いおむつ」
「スカンクユリ」
「外便所ユリ」

これは想像するだけでも、かなり臭そう……。

クロユリの花言葉には、相反する2つの意味がある!


クロユリの花言葉には2つの意味があります。

①「恋」「愛」
②「呪い」「復讐」

それぞれ日本で生まれた伝説が由来となっています。①「恋」「愛」は北海道②「呪い」「復讐」は富山の伝説です。

日本で生まれた花言葉「恋」と「呪い」の伝説を紹介!

①北海道で生まれた「恋」の伝説

「恋」の花言葉は、アイヌ民族に伝わる話から生まれました。アイヌ民族にとって身近な存在であるクロユリ。そのクロユリについて、次の話が信じられていたのです。

「クロユリの花を、好きな人の側に置きます。置いたことを気づかれないまま、好きな人がそのクロユリを取れば、ふたりは結ばれるでしょう」

とてもロマンチックな言い伝えですよね!この話から、クロユリの花言葉に「恋」という意味がつきました。

きっと、密かに想っていた人に、クロユリをそっと願いを込めて贈っていたのでしょう。

②富山に残された「呪い」の伝説(黒百合伝説)

「呪い」という花言葉は、富山城の主・佐々成政(さっさ なりまさ)の話に由来しています。

成政に降りかかる悲運の数々……最後には命を落としてしまう彼は、「悲運の武将」として知られています。また、その悲劇にクロユリが絡んでいることから、「黒百合伝説」と呼ばれています。

▼佐々成政の打ち砕かれた野望

成政が越中(現在の富山県)を治めていたのは、豊臣秀吉が天下統一を果たした戦国時代です。成政は、名を馳せるために豊臣秀吉を討ち取ろうと目論んでいました。

この秀吉討伐は、後の天下人・徳川家康と協力のもと行われる筈でした。しかし、成政が険しい佐良峠を越え家康を尋ねると、なんと家康が心変わりしたというのです。ここで、成政の野望は打ち砕かれてしまいました。

そんな成政の状況も知らぬまま、富山城では成政の最愛の姫・小百合が彼の帰りを待っていました。ここでもまた、悲劇が襲います。

小百合は、成政のあまりの溺愛ぶりに、他の側室から妬まれていました。嫉妬の炎に駆られた彼女たちは、やっとの思いで城に到着した成政に、小百合の不貞を伝えたのです。

もちろん、それは側室たちの嘘でした。しかし、野望が打ち砕かれたばかりの成政は、その嘘を信じてしまいます。そして、激昂に任せ、小百合にも真実を確かめないまま、彼女を斬り殺しました。

小百合は死に際に、
「もしも立山にクロユリの花が咲いたら、佐々家は滅亡するでしょう」
と言い残しました。

小百合の怨念は、一本榎に宿り、あるときは鬼に、またあるときは火の玉となり現われるようになります。

暫くして、とうとう立山に一輪のクロユリが咲きました。
するとそれから、成政の身に、次々と不運が訪れることに……!

そして…… 

▼決定的な成政の不幸:淀君の策略に巻き込まれ切腹!

あるとき、成政は豊臣秀吉の正室・北政所(高台院)へクロユリを献上しました。その際、成政は北政所に

「この花が白山のクロユリであることを知る者は、誰一人としていないでしょう」

と言いました。北政所は成政の言葉を信じ、秀吉の側室・淀君をはじめとした大阪城の女性を、クロユリで飾った茶会に招きます。

しかし、茶会に招かれた淀君は、「そのクロユリは白山のものですね」とピタリと言い当てました。そして数日後、淀君は北政所を茶会に招きます。

すると、その茶室には、粗末な竹筒に無造作に活け捨てられたクロユリがありました。それを見た北政所は侮辱されたと怒り心頭。

これは、すべて淀君の策略でした。しかし、北政所は「成政が自分を騙し辱めたのだ」と思い込み、成政へと怒りを向けます。

その結果、成政は秀吉から領内の一揆の責任をとらされ、切腹することになったのです。佐々家は小百合の予言通り滅亡。これらの悲劇から、成政は「悲運の武将」として知られることになりました。

まとめ


いかがでしたか?

クロユリには、「恋」と「呪い」の相反するふたつの花言葉があります。
そして、それぞれの由来は……

「恋」→アイヌ民族に伝わる恋の伝説
「呪い」→富山城の主・佐々成政の悲運の物語『黒百合伝説』

でした。う~ん、創作意欲が刺激される……!

それでは、今回はここまで。最後までお読み下さりありがとうございました!

「マッパ・ムンディ(世界地図)」からわかる中世ヨーロッパの世界観!

こんにちは。
【小説×歌】中心に活動している創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

ファンタジーな小説、映画、マンガ等々、様々な創作に取り入れられる中世ヨーロッパや神話の世界観。皆さんは、どれくらいご存じでしょうか?

私は、ファンタジーな世界が大好きなものの、その根底にある中世ヨーロッパや神話などについて、浅い知識しかありませんでした。

けれど、知れば知るほど奥が深い!そして創作意欲を刺激してくれる!

そんな感動を皆さんにお届けすべく、今回は「中世ヨーロッパの世界観」について、中世の人々が描いた世界地図を見ながらご説明します。

 

ちなみに、今回も私、雪(ゆき)と……

 

 

優(ゆう)も一緒に学んでいくよ~!よろしくね!

 

 

マッパ・ムンディ」とは?

出典:wikipedia

「マッパ・ムンディ」とは、中世ヨーロッパで作られた世界地図の総称です。

基本的に3分割された大地に、象徴されたアジア、ヨーロッパ、アフリカが配置されています。また、地図の上部が東を指すものが大半です。

中心部には、イスラエルにある都市・エルサレムがあります。左下にヨーロッパ、右下に地中海とアフリカ、上方がアジア。そして、アジアの最上部に「エデンの園」が配されています。

 

え、エデンの園って、アダムとイヴが暮らしていたところだよね?

 

 

そうだよ。旧約聖書の『創世記』で、エデンの園は東の方にある、とされているの。次でも説明をするけれど、中世は聖書の記述を中心に世界を理解していたんだ

 

 

うーん。聖書に書いてあることが現実の地図にも描かれていると、今を生きる私たちからすると、何だかとってもファンタジーな香りがする……

 

 

「今を生きる私たち」って格好良いな……!

 

 

あ、はい

 

 

中世ヨーロッパの世界観

中世の自然現象や地理への理解

上述した「『マッパ・ムンディ』とは?」での説明からもわかるように、中世では地理的な理解が進んでいるとは言えませんでした。世の自然現象や地理についての解釈は、神学的アプローチでまとめられていました。

絶対的な価値観であるキリスト教と異教文化の名残により、聖書の『創世記』と、ギリシア・ローマ哲学から聖書の記述に反しない部分を取り入れた理解をしていました。

具体的には次の通りです。

世界は無の状態から6日で創造された(旧約聖書)
万物を構成するのは「火」「空気」「水」「土」の4つの元素(ギリシア・ローマ哲学)

 

旧約聖書の『創世記』について

 

無の状態から6日で創造……どういう流れで創られたんだろう?

 

 

うーんと……あ!そうそう、聖書の記述では、こんな感じで記されているよ!全文はちょっと長いから要約するけど、興味のある人は他で調べてみてね

 

 

第1日 神による天地創造 地は何もなく、闇に包まれていた。神が「光あれ」と言うと光ができた。神はその光と闇とを分け、光を「昼」、闇を「夜」と名付けた。
第2日 大空の創造 水の間に大空を造り、大空の上の水と下の水とに分けた。神は大空を「天」と名付けた。
第3日 海と大地、草や樹の創造 神は下の水を一カ所に集め、かわいた所を「陸」、水の集まった所を「海」と名付けた。また、地は青草と、種をもつ草と、種のある実を結ぶ木とをはえさせた。
第4日 太陽と月と星の創造 神は大きな光を2つ(太陽と月)、星を創った。太陽に昼を、月に夜を司らせた。そしてそれらを天に置き、大地を光で照らした。
第5日 動物と鳥の創造 神は種類にしたがって動物や鳥を創った。そして、神はそれらを祝福して言った。「生めよ、ふえよ、海の水に満ちよ、また鳥は地にふえよ」
第6日 地の獣、家畜、土に這う全てのものを創造 神は自分のかたちに男と女を創造した。神は人を祝福して言った。「生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。また海の魚と、空の鳥と、地に動くすべての生き物とを治めよ」
第7日 天地万物の完成

神はすべての作業を終え、休まれた。神は第7の日を祝福しこれを聖別した。

 

あ!もしかして、第6日に出てくる「男と女」が……

 

 

そう。アダムとイヴだね。この後、アダムとイヴは神の言いつけを破り「禁断の果実」を食べ、エデンの園を追放されるよ。聖書に関するお話は、また別の機会に詳しく勉強しよ!

 

 

中世の人々は世界を球体として理解していた

中世の人々は、マッパ・ムンディから【世界を平面に捉えていた】と誤解されがちです。しかし、実際は球体として理解していました。

具体的には、次のような理解です。

『世界は卵のように球形を成す天に覆われている。大空には、天使と善良な人々が住まう天国の圏堕天使の投げ込まれた圏神のいる圏が層を成している。

天には多くの星があり、47の星座が形成していた。

世界の核は大地である。その周囲を天体が巡っている。大地は大海に囲われていた。大地の中央にはエルサレムが座している。東にはエデンの園があり、ヨーロッパ・地中海は、エルサレムを挟んで反対側の西にある。』

こういった記述などから、中世ヨーロッパの人々は「世界は平面ではなく球形」として認めていたのだ、とされています。

 

まとめ

 

地図に聖書に登場する「エデンの園」があったり、天使とか堕天使とか……本当に、何て言うか、ファンタジーだね……

 

 

創作欲を刺激してくる内容だよね~!
……さて、本日のおさらいをしてみよう!

 

 

★「マッパ・ムンディ」とは

・中世ヨーロッパで作られた世界地図の総称
・基本は3分割。上方にはアジア。そのさらに上にエデンの園。左下にヨーロッパ。右下に地中海とアフリカ
・地図の中央部にはエルサレム

★自然現象や地形への理解

旧約聖書の『創世記』とギリシア・ローマ哲学を取り入れた理解
・世界は無の状態から6日で創造され、万物は「火」「空気」「水」「土」の4つの元素で構成
・世界は球形
であると理解

 

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

 

 

また一緒に学んでいこうね!

 

 

「中世ヨーロッパ=暗黒時代」は誤り?何故「暗黒時代」と呼ばれるのか

 

「暗黒時代」って聞いたことある?

 
 

えーと、く、黒歴史的な……?

 
 

うーん。まったく違うとは言えない!
「暗黒時代」は、5~14世紀あるいは15世紀までの「中世ヨーロッパ」のことだよ

 
 

へえ~。なんで「暗黒時代」なんだろう?
混沌としてたのかな。

 
 

それも間違いではないね!
今回は、「なぜ中世のヨーロッパが【暗黒時代】と呼ばれているのか」など、中世ヨーロッパの時代背景を解説するよ!

 

 

1.「暗黒時代」とは

(1)「暗黒時代」と呼ばれる「中世ヨーロッパ」

西ヨーロッパにおける「中世」は、「暗黒時代」と呼ばれた時代です。

多くの人は、中世ヨーロッパと聞くと、この「暗黒時代」という言葉が浮かぶのではないでしょうか。不潔な環境や、魔女狩り、女性蔑視、宗教戦争、貧困層の悲惨な生活など……。

しかし、それらは中世よりも、寧ろ「近世」の方が激しいものでした。そのため、不潔や魔女狩りといったイメージによる「中世ヨーロッパ=暗黒時代」は、誤りと言えます。

では、何故「中世ヨーロッパ」は「暗黒時代」と呼ばれるのでしょうか?

 

(2)「暗黒時代」と呼ばれる理由

中世を「暗黒時代」と呼び始めたのは、ルネサンス期の人々です。

ルネサンス」とは、14~16世紀に展開された、古代ギリシア・ローマの文化を復興するための運動のことです。また、この運動が起きた時代を「ルネサンス期」と呼びます(「近世」に区分される)。

ルネサンス期の人々は、
「ローマ帝国こそ『光の時代』であり、光が失われた後、今再び光が訪れた」
と考えていました。

そして、ローマ帝国が栄華を誇った時代とルネサンス期の間の時代……つまり、中世を「暗黒時代」と呼んだのです。

また、中世ヨーロッパの史料には、信頼できるものが少なかったことも要因の一つです。そして、ルネサンス期は、時代とともに文化や生活が右肩上がりに発展していきました。

そのため、「中世は近世より劣っている」と考えました。不潔な生活や魔女狩り、宗教戦争など、近世での汚点は、中世ではもっと激しかっただろう、と考えたのです。

 

2.実際の「中世」はどんな時代か?

西ヨーロッパにおける「中世」は、ローマ帝国の崩壊やゲルマン民族の大移動など、混乱と争いの中から、人々が再び立ち上がる時代です。

古代に築かれた文化や知恵が、異民族の流入により一緒に入ってきた知識と結びつき、新たな秩序や発展をもたらしました。

「中世」は、大きく「初期」「盛期」「後期」の3期に区分されます。後述では、それぞれの時期について、簡単に説明します。

 

(1)初期(5~10世紀)

ローマ帝国の崩壊や、ゲルマン民族の大移動により、混乱と争いに包まれた時代です。

絶え間ない不安に苛まれた人々は、来世へと希望を見出すキリスト教に救いを求めました。ゲルマン系の新たな支配者はそれにつけ込み、民衆支配のため聖職者を保護するようになります。

そして、民衆の教化が進み、キリスト教を中心とした社会が構築されたのです。

 

(2)盛期(11~13世紀)

「封建制度」が築かれた時期です。

「封建制度」は、主君は家臣に封土(領地)を与え保護し、家臣は軍役や奉仕を通じて主君に報いる……という制度です。

西ヨーロッパには、多くの小さな勢力が存在していました。

各地の領主や、多くの土地を所有していた聖職者は、より大きな戦力を得るため、自分たちよりも小さな勢力を臣下として取り込んでいきます。このとき、弱小な勢力が所有していた領地を「恩給地」として与え保証することで、軍役や奉仕の約束をさせたのです。

こうして、多くの小さな勢力から、少数の大きな勢力に変化し、西ヨーロッパは一時の安定を得ることになりました。

 

(3)後期(13世紀後半~14世紀あるいは15世紀)

ルネサンスへと繋がる革新の時代です。後期では、主に次のことが起こりました。

・時代の中心であった協会の腐敗による、反協会的傾向
・王の権力拡大による、中央集権化
貿易による商人の台頭
ペストや飢餓の蔓延による人口の激減

これにより、停滞していた時代は終焉に向かい、新たな時代に繋がっていきます。

 

3.まとめ

 

どうだった?
中世における「暗黒時代」って、結構誤解されそうだよね。

 

 

「暗黒」っていう時点でかなりネガティブなイメージあるしね……。

 

 

「情報が少なく、不確かなもの」という意味では、中世は「暗黒時代」と呼ぶべきだろう、という人もあるみたい。
さて、これまでの内容をまとめてみよう!

 

 

「暗黒時代」について
中世を「暗黒時代」と呼んだのは、ルネサンス期(近世)の人々
・実は、不潔や魔女狩りなどは、中世よりも近世の方が激しかった

 

実際の中世ヨーロッパについて
・西ヨーロッパにおける中世は、「初期」「盛期」「後期」に区分される
・「初期」→混乱と争いに包まれた時代
・「盛期」→「封建制度」の確立
・「後期」→協会の腐敗、ペストや飢餓の蔓延などによる時代の終焉

 

 

こうして見ると、「中世=暗黒時代」も間違いではない気もするな

 

 

うん。だけど、私たちがイメージしている「不潔な環境」や「魔女狩り」といったものは、寧ろ「近世」の方が激しかったから、そのイメージによる「暗黒時代」は誤り……ということだね

 

 

うーん。歴史って奥が深い……

 

 

知れば知るほど面白いし、創作の世界観構築にも役立つから、これからも一緒に学んでいこう!

 

 

ではでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

 

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カーネーションの色別・種類別の花言葉!花にまつわる神話も紹介!

こんにちは。
【小説×歌】中心に活動している創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

カーネーションといえば、思い浮かぶのは「母の日」ですね。母へ感謝の気持ちを伝えるために、カーネーションを贈る方も沢山いらっしゃるのではないでしょうか。

カーネーションには、「母の日」にまつわる花言葉があります。一方、色によっては、ネガティブな意味をもつ場合もありますので、カーネーションの色や種類に注意する必要があります。

今回は、カーネーションの色や種類別の花言葉をご紹介します。

また、カーネーションにまつわる神話も、最後にご紹介していますので、ぜひ花と神話の世界をお楽しみください。

 

カーネーションはどんな花?

カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属の多年草です。また、原産地は南ヨーロッパです。

花が小ぶりなものは「スプレーカーネーション」大型なものは「スタンダード・カーネーション」と言います。

花の色は、元々濃いピンクですが、人間が手を加えることにより、様々な色のカーネーションが生まれました。例えば、白、黄色、茶色、赤色などあります。

青紫色のカーネーションもあり、「ムーンダスト」と名前がついています。これは、遺伝子組み換えにより誕生したものです。

また、カーネーションの歴史は古く、古代ギリシアでは、主神ゼウスに捧げられていました。そのため、「神の花」と言われています。

日本には、17世紀にオランダより渡来しました。当時は、中国のセキチクに似ていることから「オランダセキチク」と呼ばれました。

 

カーネーションの花言葉は?

カーネーションの花言葉は、色や種類ごとに異なります。

赤色

「愛を信じる」
また、5月13日の誕生花です。

濃い赤色

黒色や茶色に近い濃い赤色のカーネーションは、
「欲望」「心の哀しみ」です。

赤色の場合は、「愛」に関する熱烈な意味がありますが、暗い色に近づくとネガティブな意味になります。カーネーションを贈る際には、注意したいですね!

ピンク色

「母の愛」

白色

「今でも愛しています」「亡き母への愛」

白色は綺麗なものの、花言葉は相手が「亡くなっている」場合の意味になってしまいますので、贈り物には適さないでしょう。

青紫(ムーンダスト)

「永遠の幸福」

オレンジ

「純粋な愛」「あなたを愛します」

黄色

「美」「友情」

スプレーカーネーション

「素朴」
また、3月10日の誕生花です。

 

花と神話「太陽神アポローンと花冠職人の娘」

最後に、カーネーションにまつわる神話をご紹介します。

昔、ローマには、ソニクスという花冠を作ることが得意な娘がいました。

その評判は、貴族や画家などの耳にも届き、ソニクスの元へは、花冠の注文が殺到するほどでした。

しかし、あまりの人気ぶりに嫉妬する者もいました。妬まれたソニクスは、ある晩、殺されてしまいます。

太陽神アポローンは、娘を憐れに思いました。アポローンは、生前の彼女が神の祭壇を綺麗に飾ってくれたことを感謝し、覚えていたのです。

アポローンは、
「生き返らせることはできないが、せめて神の花にしてやろう」
と、ソニクスの遺体をカーネーションに変えたのでした。

 

まとめ

いかがでしたか?

「母の日」に贈るプレゼントとして定番なカーネーション。花言葉は色別・種類別で様々あり、意味によってプレゼントには適さないものもあります。

・赤「愛を信じる」
・濃い赤「欲望」「心の哀しみ」
・ピンク「母の愛」
・白「今でも愛しています」「亡き母への愛」
・青紫(ムーンダスト)「永遠の幸福」
・オレンジ「純粋な愛」「あなたを愛します」
・黄色「美」「友情」
・スプレーカーネーション「素朴」

贈り物として選ぶ際には、花言葉の意味にも注意して見て下さいね!

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました。

水仙の花言葉は美青年への復讐が由来だった!?(神話)

こんにちは。
【小説×歌】中心に活動する創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

今回は、スイセンの花言葉!「自己愛」や「うぬぼれ」といった花言葉があるよ

スイセンの花言葉にも神話とか伝承があるの?

あるよ!ナルキッソスっていう美しい青年の神話が由来なんだ~

へー!楽しみ!

ではでは、「スイセンはどんな花か?」から、順番に紹介していくよ~

水仙(スイセン)とは?

スイセンは、ヒガンバナ科スイセン属の多年草です。
原産地は地中海岸で、スペインやポルトガル、北アフリカなどに分布しています。

日本に自生しているニホンズイセンは、海に近いところで群生していることが多いようです。

別名は“雪中花”なんだって

雪ちゃんの花じゃん!

え、私スイセンだったの!?……実はスイセンの球根って、食べると体が麻痺して死に至るという毒が含まれているんだけど……

雪ちゃんじゃん!

ちょっと?

 

色別・種類別で花言葉がついている!

スイセンには、白色や黄色、ラッパズイセンなどの種類があります。
花言葉もそれぞれについてるので、そちらをご紹介します!

スイセン全体と白いスイセンの花言葉

「自己愛」「うぬぼれ」「我欲」

黄色いスイセン

「神秘」「共感」「気高さ」

ラッパズイセン

「あなたを待つ」「自尊」「報われぬ愛」

スイセン全体と白いスイセンの花言葉は、美青年ナルキッソスの神話由来です。
次は、その神話をご紹介しましょう。

ナルキッソスと水の精の恋愛神話

青年ナルキッソスの美しさに、一目惚れした妖精(ニュンペー)がいました。

そのニュンペーの名前は「エコー」

実は、「エコー(こだま)」という言葉の由来となるニュンペーです。

エコーは、あまりにもお喋りでうるさかったため、女帝へーラーから

「相手が言った最後の一文節しか喋ることができない」

という罰を受けていました。

そのため、ナルキッソスへエコーの思いを伝えるには、ナルキッソス自身の言葉を用いて伝えるしかありませんでした。

つまり、ナルキッソスに「好き」「愛している」などの言葉を使わせる必要があったのです。

エコーは懸命に思いを伝えようとしますが、なかなか上手くいきません。
ついに焦ってナルキッソスに抱きつこうとすると、驚いたナルキッソスは逃げてしまいました。

ナルキッソスに拒絶されたエコーは、悲しみのあまり山奥や洞窟など人目のつかないところで生活するようになります。

そして、やがては、体が滅んでしまいます。

しかし、エコーのその声だけは残り、今でも彼女に呼びかけると言葉が返ってきます。
それが、「エコー(こだま)」です。

その後も、何人ものニュンペーがナルキッソスに思いを伝えますが、エコー同様拒絶されてしまいます。

そのうち、拒絶されたニュンペーの一人が、復讐の女神へ

「彼にも報われない思いを!」

と願います。復讐の女神はその願いを聞き入れました。

ある日、ナルキッソスは狩りの最中、泉の水を飲もうとします。
そのとき、水面に映った自身の姿を、美しい水の精と勘違いし恋に落ちました。

その美しい水の精とは、ナルキッソス自身の姿ですから、当然触れることも、言葉を交わすこともできません。

水の精が微笑み返してくれようとも、ナルキッソスが水面に手を伸ばせば、その瞬間水の精は姿をくらましてしまうのです。

それでも水の精への愛が覚めないナルキッソスは、ずっと泉を見つめ続けます。
そして、ナルキッソスはそのまま衰弱して亡くなってしまいます。

ナルキッソスの死を嘆いたニュンペーたちが、彼を埋葬しようとしますが、ナルキッソスの遺体がどこにも見当たりません。

ナルキッソスがいた場所には、葉が白で中が赤い花が咲いていたそうです。

それがスイセンであり、ナルキッソスの生まれ変わりと言われています。

まとめ

いかがでしたか?
スイセンには色別で花言葉がありました。

スイセン全体と白は、
「自己愛」「うぬぼれ」「我欲」

黄色いは
「神秘」「共感」「気高さ」

ラッパズイセンは
「あなたを待つ」「自尊」「報われぬ愛」

でした。

そして、花言葉の由来となったナルキッソスの神話。

スイセン全体と白の花言葉「自己愛」の由来と言われていますが、ラッパズイセンの花言葉にも、ナルキッソスの神話の影響が見られますね。

どうだった?

個人的に、エコー(こだま)ってそこからなんだ~ってのにびっくりしたなあ

うんうん。今私たちが使っている言葉にも神話や歴史が関係していると思うと、すごく面白いよね!

当たり前になりすぎて、由来なんて気にしたことなかったよ

今後、花言葉だけでなく、言葉の由来の紹介もしていきたいな~なんて考えているよ!他の話もお楽しみに!

ではでは、今回もありがとうございました!

勿忘草の花言葉には「切ない別れ」や「一途な愛の物語」があった

こんにちは。
【小説×歌】中心に活動している創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

 

「ワスレナグサ」の花言葉って知ってる?

 

 

なんか「忘れないで!」的なやつでは!?

 

 

う、うん。そうだね。(勢いが強い……)
「私を忘れないで」はとても有名な花言葉だよね。でも、「私を忘れないで」の他にも花言葉があるよ。

 

 

ほー!

 

 

それとね、花言葉の由来となった伝説もあるの!今回は、ワスレナグサの花言葉とその由来について紹介するよ!

 

 

勿忘草(ワスレナグサ)とは

 

勿忘草は、ムラサキ科ワスレナグサ属の多年草です。
4~7月の花で、小さな青紫色の花をたくさん咲かせます。

和名は、北海道で野生化が確認されたことや、紫色の花であることから「エゾムラサキ」となっています。

英名は「フォーゲット・ミー・ノット」です。
英名を翻訳した名前が「勿忘草(ワスレナグサ)」なんですね!

 

勿忘草の花言葉

勿忘草の花言葉は、

「誠実」
「真実の愛」
「私を忘れないで」

以降は、この「真実の愛」と「私を忘れないで」という花言葉の由来となった伝承をご紹介します。

 

「真実の愛」の由来……一途な愛の物語

 

「真実の愛」を伝えたのは、ペルシアの伝説。

この世が初めての夜明けを迎えたころ、ある天使が岸辺で見かけた人間の娘に一目惚れしてしまいます。

天使は、岸辺に咲いていた勿忘草を手に取り、彼女の頭に飾ってあげました。
彼女もまた、彼が天使だと気づかないままに、恋をしました。

ところが、天使と人間が恋をすることは「罪」でした。

天使は、人間の娘と恋をした罪で、天界での地位を剥奪されます。
罪を晴らすために課された条件は、とても厳しいものでした。それは……

「人間の娘が、世界中に勿忘草を植え付けること」

天使は泣きながら娘に事情を話しました。すると、娘はその仕事を引き受けました。
とても面倒で、つらく、厳しい条件の筈ですが、彼女は天使を心から愛していたのです。

天使と娘は、何年も何年も、世界中に勿忘草を植え続けました。
どんなに長く苦しい時間でも、愛はそれをも凌駕したのです。

ようやく、世界中に花を植え終わり、天国の門へ辿り着きます。
長い長い仕事を終え、娘の命は尽きていました。

そこへ、天国の門が開き、門番が現われました。

「お前の愛は、その男の罪を帳消しにした。お前の愛は、自身の生きたいという思いよりも強かったからである」

娘は、天使への愛を貫き、仕事を成し遂げたことで、天国へと招かれたのです。
その後、天使と人間の娘は、天国でいつまでも幸せに暮らしたのでした。


「私を忘れないで」の由来……それは、突然の死別

 

それは、騎士ローランとその妻ベルタのお話です。

二人はドナウ川の岸辺を歩いていました。

ふと、岸辺の向こうに咲く青紫色の花が、ローランの目にとまりました。
妻の瞳の色にそっくりだったからです。

「あの花を君に捧げよう」

ローランはそう言って、ドナウ川へと入っていきます。
ベルタは危険だと思い慌てて引き留めましたが、ローランは笑って手を振り、さらに進んでいきます。

ローランは無事に対岸に着き、青紫色の花を摘みました。

そして、ベルタが待っている岸へと戻る途中……ローランは深みに足を取られてしまいます。
必死に泳ぎベルタの元へ向かおうとしますが、川の流れが強く、辿り着くことができません。

ローランはベルタのいる岸に向かって花を投げます。

「わたしのことを忘れないでくれッ!」

彼は、ドナウ川に流され、姿を消してしまいました。

その後、ベルタはローランの望み通り、青紫色の花を髪に差し、終生彼のことを想い続けたのでした。

 

まとめ

 

どうだった?
素敵な花言葉と伝承だよね!

 

 

人!死んでるけど!!

 

 

ま、まあね……そこはあの、伝承だから!
でも、妻のベルタがローランのことを想い続け、さらに花言葉としてローランの言葉……「私を忘れないで」が語り継がれるのは、本当に素敵だと思う!

 

 

名前になるだけあるわー。
あとは、「誠実」と「真実の愛」だったね!

 

 

そう!
天使と人間の恋物語……ここまでの愛は一生経験できそうにないな……。

 

 

突然落ち込まないで!?

 

 

ではでは、最後までお読み下さり、ありがとうございました!

 

バラの花言葉は本数で変化する!

こんにちは。
【小説×歌×朗読】中心の創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

皆さん、誰かにバラの花束を贈ったことはありますか?

そして、その際にバラが持っている「花言葉」を考えたことはあるでしょうか?

バラは、本数によって意味が異なります。
有名な話なので、皆さんも1つ2つ、ご存じかもしれませんね!

しかし、いくら「本数によって意味が異なる」話が有名といえど、

「3本なら○○、5本なら○○、10本なら……」

と、本数と意味を覚えている人は少ないのではないでしょうか。

相手へ伝えたい気持ちを、花言葉で贈ることができたら、とってもオシャレですよね!

今回は、バラの本数による花言葉をご紹介いたします!

 

本数別の花言葉一覧

1本
「一目惚れ」「私にはあなたしかいない」

2本
「この世界にあなたと二人」

3本
「愛しています」「告白」

4本
「死ぬまで私の愛は変わらない」

5本
「あなたに出会えて本当に嬉しい」

6本
「お互いに敬い、愛し、分かち合おう」

7本
「ひそやかな愛」

8本
「思いやりに感謝しています」

9本
「いつもあなたを想っています」「いつも一緒にいてほしい」

10本
「あなたは完璧だ」「かわいい人」

11本
「最愛の人」

12本
「私と付き合って下さい」「日ごとに強まる愛」

13本
「永遠の友情」

14本
「誇りに思う」

15本
「ごめんなさい」

16本
「ころころ変わる愛」

17本
「絶望的な愛」

18本
「誠実」「誠意ある告白」

19本
「忍耐と期待」

20本
「真心あるのみ」「私のひとひらの愛」

21本
「真実の愛」

22本
「幸運をお祈りします」

24本
「24時間あなたを想っています」

25本
「幸せを祈っています」

30本
「ご縁を信じています」

33本
「生まれ変わってもあなたを愛す」

36本
「覚えている」「ロマンチック」

40本
「死ぬまで変わらぬ愛」

44本
「出会い」「変わらぬ愛を信じます」

50本
「偶然の出逢い」

88本
「フォローに注意せよ」

99本
「永遠の愛」「長年の想い」

100本
「100%の愛」

101本
「これ以上無いほど愛しています」

108本
「結婚して下さい」

144本
「何度生まれ変わってもあなたが好き」

365本
「毎日あなたを想う」「決して忘れることのない愛」

999本
「何度生まれ変わっても愛する人はあなた」

1001本
「永遠に」

 

いかがでしょうか?

「愛」を象徴するバラだけあって、情熱的な花言葉が多いですね!

一方、ネガティブな花言葉もありました。

17本の「絶望的な愛」なんて、間違っても大切な方には贈れませんね……!

 

組み合わせでネガティブな意味に変化する花言葉も……

実は、バラのつぼみと開花したバラを組み合わせると、花言葉の意味が変わる場合があります。

代表的な例を2つ挙げると……

 

・バラのつぼみ1本と開花したバラ2本

「あのことは永遠に秘密です」

 

・バラのつぼみ2本と開花したバラ1本

「あのことは当分、秘密です」

 

は、背徳感がある……!

個人的に、創作でそっと添えてみたい花言葉だなと思います。

イラストで大人しい雰囲気の少女が、バラのつぼみ1本と開花したバラ2本の花束を持っていたら、私は尊さに思わず拝むことでしょう。誰か描いて下さい。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

バラは、本数によって花言葉の意味が変わります。

また、バラのつぼみと開花したバラの組み合わせでも意味が変化します。

 

大切な人へ贈り物をする際には、花言葉にも注目して選んでみてはどうでしょうか?

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました!

 

関連記事

↓色別のバラの花言葉とバラに関する神話を紹介!

https://setuyume.com/rose.html

花言葉と神話:愛情と情熱のバラ

こんにちは。
【小説×歌×朗読】中心の創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

皆さん、誰かにバラの花束を贈ったことはありますか?

ヨーロッパでは「花の女王」と呼ばれるバラ。
バラは華やかで美しく、そして、素敵な花言葉をたくさん持っています。

……とはいえ、バラには様々な色があり、色によって花言葉も違いますから、誰かに贈るといっても何を贈っていいか迷ってしまいますよね。

そこで!本日は、バラの花言葉をご紹介します。

そして、バラにまつわる神話についてもご紹介いたします。

神話を知ると、より花を楽しむことができますので、ぜひ最後までお読み下さい。

 

バラの花言葉

バラは「愛」や「美」を象徴します。

また、色によって花言葉が変わることや、花束にする本数で意味が異なる話は有名で、世界中の人々から親しまれていますね。

 

赤バラ

愛の女神に捧げられたことから「愛情」を表します。

ほかにも「あなたを愛します」「美」「情熱」「ロマンス」の花言葉があります。

 

白バラ

そのまっさらな色から「純潔」を表します。

また、「わたしはあなたにふさわしい」「深い尊敬」の花言葉もあります。

「深い尊敬」という花言葉は、父の日に白いバラを贈る習慣からつけられた新しい花言葉です。

父の日の発祥はアメリカで、ソノラ・スマート・ドッドという女性が、牧師協会に嘆願書を出したことで始まりました。

そしてソノラが、父の日に亡くなった父親の墓前に白いバラを供えていたことで、「父の日には白いバラを贈る」という習慣ができたそうです。

 

ピンクのバラ

柔らかくあたたかな色彩から、「暖かい心」「満足」を表します。

また、控えめな色合いから「気品」。

そして、「愛情」を表す赤が淡くかかっていることから

「私の心はあなただけが知っています」

という密かな愛を表す花言葉もあります。

 

黄バラ

黄色のバラは「嫉妬」や「不誠実」を表します。

他のバラと比べ、良い意味の花言葉ではありません。

これは、かつてのヨーロッパで、黄色が「裏切り者」や「卑しい者」などを象徴する色だったためです。
しかし、現在では、黄色はあたたかな色と認識され、ポジティブな意味を持つようになりました。

それが「友情」です。

ネガティブな花言葉をもっていると、どうしてもそちらに目が向きがちですが、「友情」という素敵な花言葉がありますので、ぜひ黄色いバラも親しい方に贈ってみてくださいね!

 

青バラ

青いバラは「不可能」を表す一方で、「奇跡」「夢叶う」という花言葉もあります。

バラにとって「青」とは、自然界には存在しない、ありえない色でした。
そのため、「不可能」の象徴となっていました。

しかし、2002年。
日本の研究者が遺伝子組み換えの技術で、とうとう世界初の青いバラを誕生させました。

このことから、青バラは「不可能」の象徴ではなく、「奇跡」「夢叶う」を表す花となったのです。

技術の進歩により誕生した青いバラ。
夢を叶えるために頑張っている人へ、ぜひ贈りたい花ですね!

 

バラにまつわるギリシャ神話

誇り高き妖精・ローダンテの悲劇

ペロポネソス半島(ギリシャの大陸南端にある半島)のコリントというところに、賢く美しい妖精(ニュンペー)ローダンテがいました。

ローダンテは3人の男に求婚されます。

誰を選ぶか困り果てたローダンテは、太陽神アポローンと月の女神アルテミスが祀られる神殿に逃げ込みました。

それでも求婚者たちがローダンテを追いかけて神殿の中に入ろうとします。そのため、ローダンテは彼らの前に姿を現わしました。

「神殿を汚してはならない!立ち去りなさい!」

ところが求婚者たちは、怒りに染まるローダンテを見て

「何て美しい。彼女こそ、我々の女神だ。アルテミスの代わりに台座に乗せよう」

と、ローダンテをアルテミスの神像に替えて、強引に台座に乗せようとしました。ローダンテは羞恥と怒りで頬を赤く染めます。

そこへ、太陽神アポローンが神殿の上を通りかかりました。
アポローンは、台座に担ぎ上げられ頬を赤くしているローダンテを見て、激怒しました。

ローダンテが「喜びで興奮して頬を赤くしている」と勘違いをしたのです。

アポローンは妹に対する屈辱に怒り、ローダンテへ太陽の矢を放ちました。

すると、ローダンテはたちまちバラの木に姿を変えました。

赤い頬はバラの花びらに、ローダンテの気高さはバラのトゲになったといいます。

そして、3人の求婚者は、それぞれ毛虫・ミツバチ・蝶に変えられました。
彼らは今でも、バラになったローダンテにまとわりついています。

 

美の女神・アプロディーテーと愛の神エロース

美の女神・アプロディーテーには愛の神エロースという息子がいます。

あるとき、エロースが新酒ネクタルをこぼし、そこからバラが誕生しました。

エロースはそのバラの美しさに惹かれて花びらに口づけします。
そのとき、花の中から飛び出したミツバチがエロースの唇を刺しました。

アプロディーテーは息子を傷つけられたことに激怒します。

アプロディーテーは、ミツバチから針を引き抜き、原因になったバラの茎につけてしまったのです。

バラの花びらが赤くなった原因は、アプロディーテーの愛人である美少年アドーニスがイノシシに殺されたことにあります。

彼の死を悲しむアプロディーテーが流した血の涙。
それがバラの花びらに落ち、赤く染まったといいます。

※アプロディーテーが流した涙がアネモネになったという話もあります。
詳しくは下記の記事をご覧下さい。

https://setuyume.com/anemone.html

 

最後に

いかかでしたか?

「花の女王」と呼ばれるバラには、様々な色があり、色別に花言葉があります。

赤は「愛情」
白は「純潔」「深い尊敬」
ピンクは「暖かい心」「満足」
黄色は「嫉妬」「友情」
青は「不可能」「夢叶う」

そして、バラにまつわる話もたくさんあります。
今回はギリシャ神話からいくつかの話・説をご紹介しました。

そのほかにもバラに関する神話や伝承は多くあります。
機会があれば、またバラについてご紹介する記事を書きたいと思います。

それでは、最後までお読み下さりありがとうございました。

花言葉と神話:愛と嘆きのアネモネ

こんにちは。
【小説×歌×朗読】中心に活動している創作プロジェクト「SSQuest」の首領・雪花です。

今回ご紹介するのは「アネモネ」の花言葉です。

アネモネには様々な花言葉があり、アネモネ全般についている花言葉と、アネモネの色別についている花言葉があります。

花言葉の由来となったギリシア神話もご紹介いたします。
どうぞ、花と神話の世界をお楽しみ下さい!

 

アネモネとは

アネモネとは、3~4月に開花する「春の花」
ユーラシアから北米まで分布しているキンポウゲ科アネモネ属の多年草です。

英語では「風の花」
和名は「ボタンイチゲ」といい、漢字では「牡丹一華」と書きます。

 

アネモネの花言葉

アネモネは昔から品種改良がされており、今では100種以上の品種が存在しています。
花びらの形も様々で、さらに色も豊富にあります。例えば、赤、紫、青、白などです。

そして、アネモネには花言葉も様々あります。
アネモネ全般の花言葉、白いアネモネの花言葉、赤いアネモネの花言葉……そう、色ごとに花言葉が異なるのです。

 

アネモネ全般の花言葉

アネモネ全般の花言葉は

「はかない恋」
「恋の苦しみ」
「見捨てられた」
「見放された」

です。

なんとも悲しい花言葉ですね。

色とりどりの綺麗な様子からは想像し難いですが、実はアネモネ……有毒植物です。
中国人にとっては「死の花」という話も。
そう思うと、悲しい花言葉を持っていてもおかしくないですね。

悲しい花言葉を持つアネモネですが、前向きな花言葉もあります。

次の色別の花言葉でご紹介しましょう。

 

色別の花言葉

アネモネは、その色によって異なる花言葉を持ちます。

赤いアネモネは「君を愛す」「恋の苦しみ」
白いアネモネは「真実」「希望」「期待」
紫のアネモネは「あなたを信じて待つ」

切ない花言葉もありますが、前向きな花言葉もありますね。

 

花言葉の由来となった神様の恋のお話(神話)

上述した通り、アネモネの花言葉には、前向きなものから、切ないもの、甘やかなものがあります。

次は、それらの花言葉の由来となったギリシア神話をご紹介しましょう。

 

ギリシア神話:大切な人を失った悲劇のアネモネ

 

ある日、愛と美の女神アプロディーテーは、誤って息子エロースのキューピッドの矢に、胸を傷つけられました。

キューピッドの矢とは、射られた者の心に激しい恋情を植え付けるものです。

そんな矢を受けたアプロディーテーは、狩りが好きな美青年・アド―ニスを見てしまいます。矢の魔法により、一瞬にして恋に落ちました。

ある時、アプロディーテーはアド―ニスに

「獅子のような生き物は危険だから狩ってはいけない」

と注意します。

しかし、アド―ニスは狩りの最中、猪に襲われ命を落とします。

アプロディーテーはアド―ニスの死を嘆き、その際に流した涙がアネモネになったのです。

 

ギリシア神話:アプロディーテー、ペルセポネー、アド―ニスの三角関係

 

アネモネの誕生には、別の説もあります。

生まれたばかりのアド―ニスの美しさを目にしたアプロディーテーは、彼のことをほかの神々に知られないよう、箱の中に隠します。
そして、その箱を冥府の神・ペルセポネーに預けました。

しかし、ペルセポネーは箱を開けて、アド―ニスを見てしまいます。

そしてアド―ニスの美しさに心奪われたペルセポネーは、彼をアプロディーテーに返そうとはしませんでした。

アプロディーテーとペルセポネーは、主神ゼウスに訴えます。
その結果、ゼウスはアド―ニスに次のように命じました。

 

「一年を三分割し、三分の一をアプロディーテーと、三分の一をペルセポネーと、残った三分の一は自分の自由な時間として過ごすように」

 

アドニースは、自身の自由な時間もアプロディーテーと過ごしました。

しかし、アド―ニスは猪に突かれて死んでしまいます。

これは、自分よりもアプロディーテーと過ごす時間が多いことに嫉妬したペルセポネーが仕向けたと言われています。

または、猪の正体はアプロディーテーの愛人である軍神・アレースであり、「アド―ニスに愛人を奪われた」と怒り、アド―ニスを殺した、という説もあります。

 

まとめ

いかがでしたか?
アネモネには色によって花言葉が変わります。

アネモネ全般の花言葉は

「はかない恋」
「恋の苦しみ」
「見捨てられた」
「見放された」

そして、色別の花言葉は

赤いアネモネ
「君を愛す」「恋の苦しみ」
白いアネモネ
「真実」「希望」「期待」
紫のアネモネ
「あなたを信じて待つ」

由来となったギリシア神話も、切ない・悲しい物語でした。
由来のお話を知ると、花言葉もより心に染みてきますね。

それでは、今回はこの辺りで。

最後までお読み下さりありがとうございました!